テーマ : 愛称を活用した組織の活性化

補助事業名 平成25年度連携組織活性化研究会
対象組合等 木更津総合卸商業団地協同組合
  ▼組合データ
  理事長 堀内 正一
  住 所 木更津市潮浜1-17-2
  設 立 昭和58年12月
  業 種 卸売業中心の異業種
  組合員 30人(平成26年10月現在)
担当部署 千葉県中小企業団体中央会 工業連携支援部(℡ 043-306-2427)
専門家 かちどき特許事務所 髙橋 幸夫(弁理士)

背景と目的

①青年部RE – BORN計画(木更津総合卸商業団地協同組合、平成25年度総会の資料から抜粋)

▼再生計画の意義
 今日の中小企業を巡る経営環境は大きく変化しています。人口減少傾向が続き、存続分野の市場が縮小していく中で、積極的に新しい市場開拓をしない限り、企業経営は縮小を余儀なくされてしまうでしょう。新しい時代を創造するためには、既成概念を超えた発想や挑戦する行動力が必須であり、若手経営者と企業の根底をなす従業員の柔軟な思考と異質な業界での経験を融合させていくことが肝要です。
▼青年部再生の目的
 組合青年部には、業界内の様々な企業の構成要員が交流してコミュニケーションを深めることにより、深い視野を持った将来の組合役員候補者又は組合員企業の次期後継者を育成するという場としての目的があります。若い時期から、広い視野で業界を見ることができる人材の養成、地域経済界の次世代のリーダーを育成していくことが望ましいと考えます。同業種又は社内だけでなく、異業種との交流から多角的な連携を可能とし、新たな経営資源の開拓へつながるチャンスとなります。

②平成25年度の活動テーマ

 0.会員のコミュニケーションの深化と継続
 1.組合の愛称・ニックネームの創出
 2.建物及び設備のメンテナンス連絡体制
 3.4団地青年部活動への参加

③平成25年度の進行方向

 上述した4つの活動テーマのうち、「0.会員のコミュニケーションの深化と継続」、「1.組合の愛称・ニックネームの創出」及び「3.4団地青年部活動への参加」の3つのテーマによい影響を与えると考えられる「愛称選定作業の準備」に取り組むこととしました。

事業の活動内容

①意識の統一

 組合の愛称を決定する意義について意見を出し合いました。
 「なぜ愛称を決定するのか?」「何のために愛称選定するのか?」「愛称を誰に発信するのか?」などについて種々の意見が出ました。組合青年部のメンバーの発言から、輝く組合、組合に風を吹かせたいなどの組合の活性化、組合の知名度UP、木更津市の空洞化改善等に対する意気込みの高さを感じました。

②愛称の価値等

 前半で、組合青年部のメンバーに、組合の愛称を選定する考え方の基礎となる「売れるネーミング」の説明を聞いてもらいました。組合青年部のメンバーのそれぞれが組合の愛称を決定する重要性を再認識し、組合の愛称として最適なネーミングのイメージが構築できたと思いました。
 後半には、組合青年部のメンバー間でフリートーキングを行いました。フリートーキングでは、忌憚のない意見や活発な議論等がなされ、組合青年部のメンバーのコミュニケーションの深まりを感じました。

②愛称の価値等

 前半で、組合青年部のメンバーに、組合の愛称を選定する考え方の基礎となる「売れるネーミング」の説明を聞いてもらいました。組合青年部のメンバーのそれぞれが組合の愛称を決定する重要性を再認識し、組合の愛称として最適なネーミングのイメージが構築できたと思いました。
後半には、組合青年部のメンバー間でフリートーキングを行いました。フリートーキングでは、忌憚のない意見や活発な議論等がなされ、組合青年部のメンバーのコミュニケーションの深まりを感じました。

③愛称選定方法の決定

 愛称候補を出す方法としては、「公募」「ブレーンストーミング(青年部メンバー)」「社内持ち帰り検討(宿題)」があります。
 3つの方法のうちのどれを採用するか、組合青年部のメンバーで検討していただきました。
一.公募
 a.利点
 愛称候補が非常に沢山集まり、よい愛称が出てくる可能性が向上する。
 共同作業により青年部の団結力がより高くなる。
 予め愛称の公募で注目されているため、愛称決定後の宣伝がしやすい。
 b.欠点
 懸賞金、広告宣伝費等の費用がかかる。準備期間、告知期間、応募期間、決定までの会議時間等の愛称募集の準備から決定までに時間と労力を要する。
二.青年部メンバーによるブレーンストーミング
 a.利点
 短時間(2~3時間)で愛称決定も可能であり、時間と労力が少なくてすむ。愛称募集に必要となる費用が不要となる。
 b.欠点
 愛称候補がうまく集まらない場合が少なくない。
よい愛称が出てこない場合には、複数回のブレーンストーミングが必要となる。
愛称決定後の宣伝は一からスタートとなる。
三.社内で持ち帰り検討
 a.利点
ブレーンストーミングより愛称候補が集まりやすい。
 b.欠点
 勤務時間外等の時間を別途確保する必要がある。
真剣度があまり高くならないことがあり、よい愛称が出てくる確率が低下する。
そして、公募実施による組合のイメージUP、公募宣伝を通じた市民の関心の向上、取引先を含む近隣の人々への啓蒙活動、組合青年部メンバー全員で公募事業を行うことによる結束力の更なる強化という効果を期待して、組合の愛称募集を実施することを決定しました。

事業の成果

 組合青年部のメンバーが「組合の愛称の創出」というテーマに対してどのように取り組んだらよいか迷いがあった中でのスタートでしたが、愛称選定作業の準備をすることにより、組合の愛称選定方法が決定し、組合青年部のメンバー相互間のコミュニケーションが深まったという成果が得られました。また、茂原卸商業団地協同組合青年部が行った愛称募集(もばらオロシティに決定)の運営方法等についての関心も増したため、今後、「3.4団地青年部活動への参加」も促進されると考えられます。
 組合青年部のメンバーに行った青年部活動に関するアンケート集計結果は、次年度以降の青年部RE‐BORN計画における参考資料となりました。
 組合の愛称については、まだ愛称選定方法が決定した段階ですので、愛称選定の企画段階の一部が終了したに過ぎません。これから愛称募集の計画を立てて実施し、愛称を決定する必要がありますが、愛称の選定過程で、組合青年部の団結力がより強固となり、組合青年部の露出度も高まることが予測されます。

今後の事業展開・展望

26-11-01

 昨年の12月に、組合設立30周年を迎えた木更津総合卸商業団地協同組合は、第二ステージに突入したと考えられます。
 木更津駅周辺の魅力の欠如が囁かれる中、木更津駅周辺の魅力を向上させ発信するためには、組合青年部の力は不可欠だと考えます。組合青年部のメンバーが今まで以上に団結し、早期に組合の愛称を決定して、組合の愛称と共に、より向上した木更津駅周辺の魅力を全国に発信することを期待します。(髙橋 幸夫)


『中小企業ちば』平成26年11月号に掲載 (※内容・データ等は掲載時の物です)